基材ってなに?

ミツロウ

マッサージや湿布などで肌に精油をつける場合、精油を原液のまま使用することは通常ありません。希釈して(濃度を薄めて)使用しますが、この希釈に用いる材料のことを基材といいます。

基材には次のようなものがあり、それぞれに特徴があります。一つずつ見てみましょう。

アロマテラピーで使用する基材

植物油(キャリアオイル)

植物油(キャリアオイル)

精油を体内へ運ぶ役割から、キャリアオイル(キャリアは運ぶものを意味するcarrierより)またはベースオイルとも呼ばれます。

アロママッサージを行うときなど、精油を薄めるために使用します。精油とよくなじみ、精油成分を体内へ浸透しやすくします。

植物油(キャリアオイル)には数多くの種類があり、それぞれに特徴があります。用途や肌質に合わせて選択しましょう。なお、植物油は食用の油ではなく、必ずアロマテラピー用のものを使用します。

初心者にも使いやすいのは、スイートアーモンドオイルやホホバオイルです。初めて使用するものについては、事前にパッチテストを行いましょう。

植物油の保管のしかたは、基本的に精油と同じです。直射日光や高温多湿は避け、冷暗室で保存します。

油ですので、購入の際はできるだけ鮮度の良いものを選びましょう。

無水エタノール

エタノールを99.5%以上含むものをいい、香水やルームフレグランスを作るときなどに使用します。揮発性が高く燃えやすいため、保管場所に注意しましょう。薬局やネットショップでも購入できます。

なお、無水エタノールの代わりに、消毒用エタノール(エタノール濃度80%前後)を使用することもできます。

精製水

水道水に含まれる不純物を取り除いた水です。化粧水を作るときなどに使用します。(水道水には塩素などの成分が含まれており、アロマテラピーでは使用しません。)

塩(天然塩)

ミネラル豊富な天然塩は、バスソルトづくりに使用します。

ミツロウ

ミツロウは、ミツバチが巣を作るときに分泌する天然のワックスです。肌にやさしく、クリームに適しています。

未精製のものは黄色く天然の香りがあり、精製されたものは白色で香りがないという違いがあります。

クレイ

地中から採掘された粘土の一種で、色や成分ごとにさまざまな種類があります。ミネラル分を多く含み、肌の美容に効果的です。パックや湿布などスキンケアに利用されます。

グリセリン

保湿効果が特徴的で、ローションやクリームなどによく使用される基材です。精油と水のつなぎにも利用されます。

アロエベラジェル

アロエベラの葉に含まれる透明なジェルには、皮膚の炎症を抑える作用や保湿作用があります。この天然のジェルを精油と混ぜて、ローションなどに使用します。

ハチミツ

ハチミツも基材として、スキンケアなどに利用されます。不純物の混じっていないものを選びましょう。

代表的なエッセンシャルオイル