アロマテラピーにはどんな効果がある?
アロマテラピーは実際、私たちの心身にどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。
まずは植物の有効成分が濃縮された精油が、私たちの心身にどのように作用するか見てみましょう。
精油は心身にどう作用する?
アロマテラピーでは精油(エッセンシャルオイル)を様々な形で利用しますが、このとき精油の成分が体内に取り込まれるプロセスには次の3つがあります。
鼻で嗅いで脳へ
精油の香りを鼻で嗅ぐと、鼻の奥にある嗅上皮(きゅうじょうひ)という部分を経て、芳香成分が電気信号に変換されます。
この信号は、人間の本能的な部分を司るという大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)に伝えられ、さらに視床下部(ししょうかぶ)、脳下垂体(のうかすいたい)へと伝わっていきます。
これにより、ストレスなどでバランスを崩した自律神経系、内分泌系(ホルモン系)、免疫系へと作用していくわけですね。
呼吸とともに肺へ
精油の香りは大脳へ送られるだけでなく、呼吸とともに気管・気管支を通って肺へも入っていきます。肺に取り込まれた成分の一部は肺胞の粘膜から血液に入り、体の様々な器官に作用します。
成分は鼻の粘膜からもわずかに血液へ入ります。また、抗菌作用のある精油の香りを吸うことで、気管が清潔に保たれます。
皮膚表面から真皮(肌本体)へ
もう一つは、精油を希釈して薄めたものを肌に使用することで、芳香成分が皮膚表面から浸透し、血液やリンパ液に送られて体の様々な器官に作用するというルートです。
精油には皮脂に溶けやすい性質があり、成分の分子構造が小さいことから、バリアゾーンを通りぬけて真皮(肌本体)まで到達します。多くの精油が肌にプラスの効果をもたらしてくれます。
スポンサーリンク
どんな効能・効果が期待できる?
上で紹介した3つのプロセスを通して、精油の成分は私たちの心身に作用し、効果をもたらします。具体的にどのような効果をもたらすかは、精油ごとに含有する芳香成分やその割合が異なり、さまざまです。
下の表は、具体的な悩み・症状に対して特に有効とされる精油をまとめたものです。精油選びの一つの参考にしてもらえればと思います。
なお、下記に掲載している精油以外にも各症状に有効な精油は多数あります。精油の具体的な効能・効果については、各精油ページをご覧ください。
心の症状・悩み
眠れない | カモミール、メリッサ、ラベンダー |
---|---|
集中したい | ユーカリ、レモン、ローズマリー |
怒りを鎮めたい | カモミール、ベルガモット、ラベンダー |
リラックスしたい | クラリセージ、ネロリ、ラベンダー |
リフレッシュしたい | レモン、ユーカリ、ライム |
体の症状・悩み
頭痛 | カモミール、マージョラム・スイート、ペパーミント |
---|---|
肩こり | クラリセージ、ラベンダー、ローズマリー |
冷え性 | シナモン、ジンジャー、マージョラム・スイート |
生理痛 | アンジェリカ、イランイラン、クラリセージ |
消化不良 | フェンネル、ペパーミント、ローズマリー |
便秘 | オレンジ・スイート、フェンネル、ローズマリー |
高血圧 | イランイラン、クラリセージ、ラベンダー |
むくみ | サイプレス、ジュニパーベリー、ゼラニウム |
風邪のひき始め | ティートリー、フランキンセンス、ユーカリ |
肌の症状・悩み
日焼け | カモミール、ラベンダー |
---|---|
ニキビ | カモミール、ゼラニウム、ラベンダー |
乾燥肌 | ゼラニウム、ネロリ、ローズ |
老化肌 | フランキンセンス、ミルラ、ローズ |
また下記のように、多くの精油に共通する効能・効果もあります。
- 抗菌
- 植物が外敵から身を守るために放っている香りには、抗菌・殺菌効果を持つものが数多くあります。それらの精油を活用すれば、お部屋の空気をクリーンな状態にし、あなたの喉や気管を清潔に保つことができるでしょう。
- 生体リズム調整
- 心身に作用し、生体リズムのバランス調整に貢献します。私たちがもともと備えている免疫力や自然治癒力を高めてくれます。
スポンサーリンク
関連ページ
代表的なエッセンシャルオイル
スポンサーリンク